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サイディングサッシ廻りシーリング

サイディング外壁の戸建て住宅、多いですね。昔はモルタル外壁が多かったのですが、ALC外壁の戸建てが出始めて、今ではサイディング外壁の戸建てが圧倒的に多いように感じます。

サイディング外壁の戸建住宅には、シーリングが使用されています。
そのシーリング材も経年劣化には勝てないので、雨漏り、シーリングの亀裂、剥がれ、チョーキング、などの症状が現れたら、既存のシーリング材を撤去して、新しいシーリング材を充填して、よい状態を維持することが求められます。

埼玉県上尾市のサイディング目地シーリングの撤去打ち替えの現場で施工をしながら撮影した写真で説明をさせていただきますので、「サッシ廻りのシーリング」とはどんな工事をするのか、だいたいのイメージがつかめると思います。

シーリングの撤去打ち替えの工程は、①既存シーリング材の撤去　②清掃　③テーピング　④プライマー塗布　⑤シーリング材の充填　⑥ヘラ仕上　⑦テーピングの除去　⑧清掃です。

今回はシーリング材の撤去後の工程をご紹介いたします。
施工手順は、テーピング養生、→プライマー塗布が終わって、シーリング材をシーリングガンで充填するところからの説明になります。

サッシ廻りのシーリングを撤去が終わると、サイディングとサッシの間にサイディング用シーリング材を充填します。

シーリング材は、ミキスタ（シーリング材を撹拌する機械）にセットして、タイマーを回して撹拌をします。

撹拌が終わると、シーリングガンでシーリング材を吸い上げて、キャップと取り付け、ノズルを充填する箇所へ当てて、適量を充填します。

注意点は空気を入れないことです。
シーリング材を充填する時に空気が入り込むと、シーリング材の厚みが薄くなったりするので、品質が落ちてしまいます。

空気が入り込む原因は、シーリング材の撹拌が終わった時に空気が入り込んだままであったり、シーリングガンで材料を吸い込む時に入ったりします。
対策としては、材料の撹拌が終わった時に、まっ平らなアスファルトの道路などにシーリング材が入った缶を軽く上下に落として、空気を抜くこと。
それと、シーリングガンで材料を吸い込む時に空気を入れないように気をつけながら、行うこと、です。

シーリング材の充填が終わると、次にヘラ押さえです。縦はヘラは下から上へ1回、上から下へ1回、合計2回。
横は右から左へ1回、左から右へ1回、合計2回、ヘラを動かします。
2回で仕上げるのが、効率がよい仕上げ回数です。

当然、仕上げは良い仕上げになっていなければなりません。
これは熟練した職人でなければできないと思います。

3回、4回とヘラを動かしていると、材料が薄くなり、仕上げが悪くなります。
3回で仕上げても、それはありですが、現場の施工数量が多いと、時間がかかってしまい、1日の仕事時間で終わらないとか、使用した缶の量が、熟練した職人と比べると、1缶少ない、など、差が出てしまいます。

例えば、経験が浅い職人が、プロと同じようにスピードを上げるためにヘラを動かす回数を1回にしたとします。
1回だけのヘラ押さえでは、材料が均一に入っていないので、後で不具合が起こってしまします。

シーリング工事にも、国家検定があります。
1級、2級の資格試験があります。
1級の資格試験の合格者と経験が浅い職人との差は、はっきり仕上げに出てしまいます。

それが、プロの世界です。

シーリングは、簡単にできそうな工事ですが、実際には奥が深い仕事です。
シーリングは、防水、塗装の下になるか、露出仕上げになるかの2パターンありますが、どちらのパターンでも、空気の巻き込み、プライマーが均等に塗布されていないとかは、絶対にNGです。

プロの仕事はそういうものです。

シーリングの仕事をご紹介しましたが、防水工事も、塗装工事も今日の仕事に明日の仕事が重なる仕事です。
各工程をしっかりと着実に行うこと、これが基本です。

（2022.5.13/1級防水技能士、職人社長の安藤）

職人社長安藤のblog/ 雨漏り調査・診断・修理・防水工事

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